月齢6ヶ月の赤ちゃんの特徴・育児・成長
目次
1.月齢6ヶ月の赤ちゃん
- 母子免疫が弱くなり、病気にかかりやすくなります。
- 目がかなり見えるようになり、自分の体に興味を示します。
- 乳歯が生えてきます。
- 離乳食を進めていきます。
- 人見知りが始まります
- 6~7ヶ月健診を受けます。
- 寝返りができる赤ちゃんが増えます。
- おすわりが少しだけできるようになる赤ちゃんもいます。
2.月齢6ヶ月の赤ちゃんの成長
身長・体重
男の子 | 女の子 | ||
---|---|---|---|
身長 | 63.6cm~72.1cm | 身長 | 61.7cm~70.4cm |
体重 | 6,440g~9,570g | 体重 | 6,060~9,050g |
(※平成22年度 厚生労働省 乳幼児身体発育調査より) |
赤ちゃんの身長や体重にも大きく個人差が出てきます。
自分の子どものことなので心配してしまいがちですが、範囲内を外れていても増加が完全に止まっていたり減り続けていたりしなければ大丈夫です。
何度目かになりますが、逆に成長曲線の枠内に収まっていたとしても身長や体重の伸びが止まっている場合は要注意です。
伸びが止まっている場合は原因を考えてみます。
原因は栄養の不足が多いですが、思い当たるところがなければ小児科に相談しましょう。
その他の成長
転がって移動もできるようになり、完全に首がすわると、手で体を支えて座ることができるようになってきます。
最初はお母さんが支えてあげないと前や後ろに転げてしまうので注意しましょう。
赤ちゃんによってはそろそろ乳歯が生え始めてきます。
乳歯が生え始める時期は3~9ヶ月ぐらいとかなり個人差が大きく、まれに生まれつき乳歯が生えていたり1歳ぐらいになってから生え出す赤ちゃんもいます。
下の前歯から生えてくる場合が多いですが、上の前歯からの場合もあります。
歯の生え始めは食事後にそこに離乳食がひっかかったりすることも多いので、乳歯を清潔に手入れするようにしましょう。
可能であれば歯みがきを開始したいところですが、急に歯みがきをしはじめると赤ちゃんが「歯みがき嫌い」になってしまいがちです。
最初のうちはゆっくりとガーゼでみがいてやったりして、嫌がっている時に無理に歯ブラシを押し込んだりしないようにしましょう。
口の中は敏感ですので安心させながら徐々に慣れさせていくことが必要です。
3.月齢6ヶ月の赤ちゃんの育児
母子免疫の期間の終わり
また、生まれてから0~3日の母乳(初乳)にはIgAなどの抗体が多く含まれています。
(ですので、初乳だけは可能な限り赤ちゃんにあげるように指導されているはずです。)
6ヶ月頃にはお母さんからもらった抗体がなくなってきて、赤ちゃんは急に風邪などにかかりやすくなります。
つまり、これまでの時期に病気を防いでいるのは赤ちゃん本人の力ではなく、お母さんからもらった抗体なのです。
ここからは自分で病気にかかりながら、赤ちゃん本人がだんだんと免疫力をつけていかなければいけません。
従って、これぐらいの時期に軽い病気にかかるのはむしろ赤ちゃんのためになると割り切って、看病をしっかりしてやることに力を入れましょう。
かといって、大きな病気にかかってしまわないかは心配ですよね。
その大きな病気にかからないように、現在では最短でこなしていけば母子免疫が切れるまでに予防接種が済んでいくようになっています。
予防接種が可能な時期にあわせて日程を組んだり子どもを連れて行ったりは大変ですが、健康に成長していくためには大切なことですので頑張りましょう。
(※:正確には、移行抗体がなくなる時期はその抗体の種類によります。また、移行抗体が無いものもあります。
移行抗体が切れるタイミングと免疫がついていくタイミングによって、それぞれの病気によってかかりやすい時期があります。)
母子免疫が切れてくるとよくかかる疾患として、「突発性発疹」という病気があります。
突発性発疹が初めての発熱という赤ちゃんもいるので慌てずに対処しましょう。
HHV-6(ヘルペスウイルス6型)が原因の病気で、生後6~12ヶ月によくかかり、一度かかるとほとんどの場合は二度とかかりません。
突発性発疹になると一気に39度ぐらいまで熱があがり、3~4日でストンと熱が下がってから全身に大小不規則な赤い発疹が出ます。
すごい高熱でびっくりしますが、赤ちゃんは元気にしていて機嫌も良いことの方が多いです。
突発性発疹という診断を付ける事ができるのは熱が引いて発疹が出てきてからなので、脱水を起こさないように注意して様子をみましょう。
もちろん他の病気の可能性もありますので、赤ちゃんがぐったりしているようでしたらすぐに病院に連れて行くべきです。
ちなみに、発疹が出た時点で病気としては完治しています。
離乳食の進行具合(離乳初期)
離乳食をあげるタイミングは午前中と夕食の授乳前に1回ずつなどにしましょう。
この時期の離乳食の固さは、まだどろどろのままで大丈夫です。
2回食にする時期の目安は6~8ヶ月ぐらいですので、焦る必要はありません。
赤ちゃんが食事に慣れてきたら食べ物の種類を増やしてみましょう。
アレルギーの原因となりやすい食べ物、特に3大アレルゲン(卵・乳製品・小麦)などは急に与えたりしてはいけません。
特にアトピーの子どもなど、アレルギー素因のあるお子さんの場合は要注意です。
まだ消化吸収能力が低いので、アレルギーの原因となりにくい「野菜」「穀物」を中心にバランスをとっていきましょう。
タンパク質も与えて行きたいところですが、アレルギーの原因ともなりやすいので消化しやすいように他の食品より柔らかめにしてやったり加熱を強めにしてやったりなど、注意しながら与えましょう。
おしっこやうんち
便秘になっても離乳食をやめる必要はありませんが、脱水にはならないように注意しましょう。
赤ちゃんが成長して消化吸収が上手くできるようになってきたら便秘は解消していきます。
人見知りの始まり
これぐらいの時期までは誰にでも懐いていた赤ちゃんが、急にお母さんから離れたがらなくなったりするので最初は驚くかもしれません。
このような人見知りは正常な反応で、脳が発達して身の回りの人の区別がついてきたということを意味します。
「一番安心できる保護者のそばから離れたくない」「この人は安心できる人なのだろうか」という気持ちから人見知りが始まるとされています。
目の前にいる人が安心できる人かどうか、赤ちゃんはずっと観察しています。
お母さんはその人と親しく話しているか?お母さんは笑顔か?何回も会ったことがある人か?など考えているのですね。
赤ちゃんが観察していて緊張しているとき、まだ初めて会って慣れていないときに、慣れさせようとして無理やり抱っこさせ続けたりするのは逆効果です。
人見知りの程度はかなり個人差がありますが、周りに常に安心させてもらって育てられてきた赤ちゃんは人見知りが少ないようです。
逆に、人見知りをしないというだけでは全く問題がありませんが、もし生後7~8ヶ月ぐらいになっても人見知りが全く無く・ずっと笑っているような、ちょっと違和感のある場合は発達が遅れている場合があります。
気になるようでしたら9~10ヶ月健診のときやかかりつけの小児科などで相談してみてもいいかもしれません。
4.生後6~7ヶ月で保護者がすること
6~7ヶ月健診
これまでに受けてきた健診とは違って必須の健診だとはされていませんので、1,000~5,000円ほど費用はかかりますが、お医者さんに質問したり成長を見てもらうタイミングにもなりますので受診しておくことをオススメします。
6~7ヶ月健診は住んでいる地方によっては自分から探して申し込まないと健診を受けることが出来ない場合があります。
かかりつけの小児科に問い合わせてみましょう。
6~7ヶ月健診で診る項目は、
- 首のすわり
- 神経の発達
- 精神面の発達
- 寝返りの体勢・うつぶせの体勢
- おすわりの姿勢
- 人見知りの度合い
などです。
生後6ヶ月を超えると大体の赤ちゃんの首はすわってきてます。
健診では首がすわっているかどうかは、あお向けに寝転んだ状態から手を持って引き起こし、首がついてくるかどうか(引き起こし反射)を見て確認します。
6~7ヶ月の時点で首がすわっていないようでしたら、少し発達が遅れていますので健診のときやかかりつけの小児科で首をすわらせるための訓練を教わりましょう。
完全に首がぐにゃぐにゃであれば脳に何かがある可能性もあります。いずれにしろ健診や小児科で話を聞いておきましょう。
寝返りやお座りなどをさせてみるのは、それらの行動ができるかということよりも、その姿勢をとらせることで全身の筋肉や神経の発達をみるためです。
寝返りができない赤ちゃんはまだまだいますし、おすわりはむしろまだできない赤ちゃんの方が多いぐらいですので心配要りません。
神経と精神面での発は、赤ちゃんの顔に布をかぶせてみたり、目の前におもちゃを持っていったりして反応を見ます。
布を払いのける動作やおもちゃをつかもうとするしぐさなどから、視覚と興味、体の運動が一致していることを確認するのです。
月齢6ヶ月で受けるべきワクチン
まだワクチンが残っている、あるいは集団接種のタイミングで熱を出していたなどで受け損ねた場合は早く終えてしまいましょう。
そろそろ赤ちゃんの母子免疫が無くなり、病気にかかりやすくなってきます。
5.生後6~7ヶ月の時期の行事
ハーフバースデー
これは正式な行事ではありませんので作法などはありませんが、
このようなタイミングをつくって家族や親族が集まっていければ良いですよね。