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ロタウイルスワクチン:ロタウイルス胃腸炎の予防

目次

  1. ロタウイルスワクチンとは
  2. ロタウイルスワクチンのスケジュールと受け方
  3. ロタウイルスワクチンの副作用は?
  4. ロタウイルスワクチンのコラム

1.ロタウイルスワクチンとは

ロタウイルスワクチンの詳細
種類 生ワクチン 区分 任意接種
接種可能時期 生後6週~32週未満
(ワクチンの種類で時期が異なります)
接種回数 2回又は3回

ロタウイルスワクチンで予防できる病気は?

ロタウイルスによる、「ロタウイルス胃腸炎」、それによる「嘔吐下痢症」を予防することができます。
ロタウイルス感染症では、

  • 1~3日ほど続く嘔吐
  • 3~10日ほど続く白色の下痢
  • 38度をこえる高熱

が特徴です。
この白色下痢はあまりにうんちの回数が多いため、便にきちんと色をつけられないことから起こります。
症状の激しさが分かっていただけたでしょうか?
また、このような胃腸炎の症状だけでなく、まだ原因ははっきりと分かっていませんが脳炎・腎不全・腸重積などを起こすこともあり、毎年20~40人ほどの乳幼児がロタウイルスが原因と考えられる脳炎にかかっています。
ロタウイルスが原因の脳炎では40%ほどの赤ちゃんに後遺症が残ります。

ウイルス感染症ですのでロタウイルスには特効薬がなく、嘔吐や下痢による脱水を防ぎながら赤ちゃんが自分の免疫力で治すのを待つしか治療方法はありません。
ロタウイルスは乳幼児の胃腸炎の原因として一番多い(成人ではノロウイルス)ことが知られていて、しかも重症化しやすい感染症です。
嘔吐と下痢で上からも下からも水分を失っていくわけですから、体の小さい赤ちゃんなどではあっという間に脱水を起こしてしまいます

吐いている赤ちゃんに無理やりにでも水分を飲ませていかなければならないわけですから大変です。
しかしここでためらっていると脱水であっという間に病院送りになってしまいます。
日本でも毎年20,000人以上、多い年では5万人以上に乳幼児がロタウイルスで入院となっているのです。

ロタウイルスは非常に感染力の強いウイルスで、5歳までに95%の赤ちゃんが感染するとされています。
しかしながら日本ではロタウイルスによる死亡例は多くありませんが、海外においては「死ぬ病気」です。

全世界では赤ちゃんの200人に1人(ロタウイルスにかかった人の200人に1人ではありませんよ!)がロタウイルスによって死亡するとされています。
ありふれた感染症だからといって決して甘く見てはいけません。
日本ではまだ任意接種ですが、アメリカなどでは定期接種として全ての赤ちゃんにロタウイルスワクチンを接種させる取り組みが既に始まっています。

2.ロタウイルスワクチンのスケジュールと受け方

ロタウイルスワクチンはいつから接種できる?

ロタウイルスワクチンは生後6ヶ月から予防接種を受けることができますが、生ワクチンですので接種後から1ヶ月を空けないと他のワクチンを接種できなくなるため生後2ヶ月を待ってから他のヒブワクチンなどのワクチンとロタウイルスワクチンを同時接種をしましょう。
生後2ヶ月から接種することのできるヒブワクチン・小児用肺炎球菌ワクチン・B型肝炎ワクチンなどで防げる病気の方が危険度が高いですので、ロタウイルスワクチンを接種することでこれらの予防接種を遅らせてはいけません。
(ロタウイルスワクチンを受けなくても良いというわけではありませんよ!)

ロタリックス(2回接種)とロタテック(3回接種)の予防接種
ロタリックス(2回接種) ロタテック(3回接種)
1回目 生後6~20週 1回目 生後6~20週
2回目 生後10~24週 2回目 生後10~28週
3回目 なし 3回目 生後14~32週

ロタウイルスワクチンはどこで受ける?費用は?

ロタウイルスワクチンは任意接種ですので、予約が必要になります。
残念なことに、日本ではまだロタウイルスワクチンという存在が普及しておらず、どちらのタイプのワクチンも置いていない病院が多いです。
大きな総合病院などよりも地域の小児科の医院の方にワクチンがあったりもしますので、接種時期が来てからあせらなくてもいいように早めに予約をいれましょう。
その際には他の同時接種ができるワクチンも扱っているかを確認してくださいね。

任意接種であることからロタウイルスワクチンは自費での接種になっています。
接種にかかる費用は

  • ロタリックス:15,000~20,000円×2回
  • ロタテック::10,000~13,000円×3回

と高額で、これはロタウイルスワクチンの普及を妨げる大きな原因にもなっています。
早く定期接種になってほしいものですが、日本ではまだしばらくかかりそうです。

ロタウイルスワクチンのおすすめの受け方は?

ロタウイルスワクチンには2回接種のもの(ロタリックス)と3回接種のもの(ロタテック)の2種類があります
この2種類で接種開始のタイミングは一緒ですが2回目以降の接種スケジュールが異なるので注意しましょう。
基本的にはどちらのワクチンの方が良いということはありませんので、かかりつけの小児科で扱っている方のワクチンを接種すればよいでしょう。

注意しなければならないのは、ロタウイルスワクチンは決められた期間をはずれると希望しても受けられないということです。
熱や風邪などが原因でロタの予防接種が受けられなかったとしても、期間を外れてしまうと受けることはできなくなります。

普通は予防接種は生後2ヶ月の頭に他のワクチンと同時接種をし、引き続き1ヶ月ごと(4週ごと)に他のワクチンと同時接種をしていきます。

2度目になりますが、ロタウイルスワクチンの予防接種は必ず同時接種で受けましょう
同時摂取でないと、ロタウイルスが生ワクチンであるという関係上、間違いなく他のワクチンの接種が遅れていってしまいます。
生後2ヶ月のときに同時接種するワクチンとしては以下のようなものがあります。

  • ロタウイルスワクチン
  • 小児用肺炎球菌ワクチン
  • ヒブワクチン
  • B型肝炎ウイルスワクチン

の4つがあります。

生後2ヶ月からロタウイルスワクチンの予防接種を受け始めた時のスケジュール
生後2ヶ月 ロタウイルスワクチン1回目(任意)
小児用肺炎球菌ワクチン1回目(定期)
ヒブワクチン1回目(定期)
B型肝炎ウイルスワクチン1回目(任意)
(全て同時接種を推奨)
生後3ヶ月 ロタウイルスワクチン2回目(任意)
小児用肺炎球菌ワクチン2回目(定期)
ヒブワクチン2回目(定期)
B型肝炎ウイルスワクチン2回目(任意)
四種混合ワクチン1回目(定期)
(全て同時接種を推奨)
生後4ヶ月 ロタウイルスワクチン3回目(任意)
(※:ロタテックの場合)
小児用肺炎球菌3回目(定期)
ヒブワクチン3回目(定期)
四種混合ワクチン2回目(定期)
(全て同時接種を推奨)

3.ロタウイルスワクチンの副作用は?

ロタウイルスワクチンを接種した後の副作用・副反応としては、

  • 刺激に対して敏感になる
  • 下痢
  • 嘔吐
  • 発熱

などがあります。
ロタウイルスワクチンは生ワクチンで、接種から数日間はうんちからロタウイルスが一緒に出されます。
弱毒化してありますので基本的にはそこから感染することはありませんが、免疫が下がっていると両親やおじいちゃん・おばあちゃんにうつる可能性はゼロではありませんので、
予防接種から数日間はおむつを変えた後などは手洗いやうがいなどをするようにしましょう。

4.ロタウイルスワクチンのコラム

ロタウイルスワクチンと腸重積

以前に使っていたロタウイルスワクチン(ロタシールド)では、腸重積の副作用が報告されていました。

現在使っている第2世代のロタウイルスワクチンでも腸重積が起こるのではないかと言われていましたが、ロタウイルスワクチンを投与した赤ちゃんを追跡した研究の結果では腸重積を起こすリスクは増加しないとされました。
ただし、この時期の赤ちゃんというのは自然に腸重積になる子も多く、「ロタウイルスワクチンの影響はほとんど無いと思われるが、全ての月齢で全く影響が無いかというと完全には断言できない」というのが本音のところだと思われます。
ですので、データが多く取れている生後6週~20週に初回接種をし、データが少なく腸重積のリスクが完全に否定できていない時期以降からは接種を開始しないという日本の判断は間違っていないと思われます。

逆に、腸重積を恐れてロタウイルスワクチンを受けないという判断はおすすめしません。
ロタウイルスワクチンを受けて腸重積になる可能性や、ロタウイルスに感染する可能性を考えあわせると、ロタウイルスワクチンを受けた方が危険度が低いからです。

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