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BCGワクチンの予防接種:結核の予防

目次

  1. BCGワクチンとは
  2. BCGワクチンのスケジュールと受け方
  3. BCGワクチンを接種後の経過
  4. BCGワクチンの副反応・副作用は?
  5. BCGワクチンで免疫がつかないときは?
  6. BCGワクチンのコラム

1.BCGワクチンとは

BCGワクチンの詳細
種類 生ワクチン 区分 定期接種
接種開始時期 生後5ヶ月~12ヶ月未満
生後5~8ヶ月を推奨
接種回数 1回

BCGワクチンで予防できる病気は?

BCGワクチンは結核を防ぐための予防接種で、現在で実用化されている唯一の結核を予防できるワクチンです。
BCGワクチンには毒性を弱めた(無くした)結核菌が含まれている生ワクチンで、無毒化した結核菌を皮膚に感染させることで赤ちゃんに免疫をつけます

wikipediaより

wikipediaより

BCGワクチンは「管針法」という方法で接種されます。
針が9個付いたスタンプで上腕に2回注射する方法で、その形からはんこ注射やスタンプ注射などと呼ばれています。
ちょっと写真の見た目は恐ろしいですが、この形は痛みを軽減したり炎症を起こしにくくしたりするためのもので、むしろBCGのはんこ注射の方が普通の注射より痛くないことの方が多いです。

以前よりBCGワクチンの接種を受ける時期が早くなっているので、BCGワクチンを打った跡は大人になると目立たないぐらい薄くなります。
大人の方(40歳台~)ではんこ注射の跡がくっきりと残っている人もいますが、この跡は結核の予防注射(BCG)のものではなく、天然痘(種痘)の予防接種のものです。
天然痘は撲滅された(全部いなくなった)とされて、今では予防接種は行っていません

2.BCGワクチンのスケジュールと受け方

BCGワクチンはこれまでに何度か接種できる時期や方法が変わってきました。
今でも調べると生後6ヶ月未満に1回などと昔の情報が出てきますので注意してください。
なお、ツベルクリン反応も2014年現在では行っていません

BCGワクチンはいつから接種できるの?

2014年の法改正以来、BCGワクチンは5ヶ月以上11ヶ月未満(5~8ヶ月を推奨)で1回の接種を受けることになっています。
生後5ヶ月より予防接種を受けられるようになり、生後1年未満まで受けることが可能です。
お母さんや一般の人は結核なんて過去のものだと思っているかもしれませんが、日本では結核はいまだ流行中で、年間2万人ほどの人が発病しています
結核は感染する病気ですので、もし知らずに結核を発病してる人の近くに赤ちゃんを近づけたら・・・・。
想像しただけでも怖いですよね。
生後5ヶ月を越えたらすぐにBCGワクチンを受けにいきましょう
予防接種を受けられる月齢・年齢になったらすぐ受けましょうというのはBCGワクチンに限らず、他のワクチンにも言えることです。

BCGワクチンはどこで受ける?

BCGワクチンは定期接種(全員が受けるワクチン)で公的なものですので、各地の保健福祉センターで受けることになります。
BCGワクチンは集団接種と個別接種がありますが、指定された日に風邪をひいていたり熱があるなどの理由がなければ集団接種で受けることが多いようです。
集団接種の場合、3~4ヶ月健診のときに指定されたり、自宅に住んでいる市や地区から集団接種の日程や場所が届きます。
予約する必要はありません。

BCGワクチンのおすすめの受け方は?

BCGワクチンの日程の指定が生後5ヶ月になってからすぐでなければ、まずはすぐに四種混合ワクチンの3回目の予防接種を済ませてしまいましょう。
四種混合ワクチンは不活化ワクチンですので、接種から1週間あければ他のワクチン(BCGワクチン)を打つことができます。

逆に、先にBCGワクチンを受けると、BCGは生ワクチンですので接種から1ヶ月あけないと他のワクチンを打つことができません
すると予防接種の完成が遅れてしまいますので、できるだけ効率的にワクチンを受けていきましょう。

なお、個別接種の場合はBCGワクチンと四種混合ワクチンの3回目を同時接種することも可能です。

3.BCGワクチンを接種後の経過

はんこ注射を接種後の、注射跡の経過

注射直後 接種直後はあまり腫れません。
2~3日 はんこ注射の針の跡が少しだけ赤みをおびてきます。
5~10 日目 接種した針のあとが赤いポツポツになります
跡の一部に小さいうみをもつこともあります。
3~4週後 針の接種あとの赤みが一番強くなります。針の跡が盛り上がりかさぶたになってきます。
2~4ヵ月後 かさぶたが自然に取れ、あとが目立たなくなってきます。

上記の経過は、異常ではなく、副反応といって結核への免疫ができていっている正常な反応です。

BCGワクチンを受けた日はいつも通りに生活して大丈夫ですが、激しい運動をしてはいけません。
BCGワクチンの予防接種を受けた当日にお風呂に入っても大丈夫です
接種あとを強くこすったりして刺激するのはよくありませんが、バイキンが入らないように清潔にしておきましょう。

予防接種から1週間ほどたつと、針を刺した部分が赤くなってきますがばんそうこうをしたり、ガーゼを巻いたりする必要はありません。
清潔にしておくことだけを心がけておきましょう。

予防接種を受けて1ヶ月ぐらいたつと「かさぶた」ができてきます。
この時に接種部位を触ったりひっかいたり、かさぶたを取ったりしてはいけません。
この頃が炎症のピークで浸出液がしみ出してきたりしますので、清潔に保つようにします。
しばらくたつとかさぶたが自然に取れますので、それまでは清潔にながらかさぶたが取れるのを待ちましょう。

まれに、予防接種の直後から3日目ぐらいで強くはれてくることがありますが、これは注射の刺激や針の跡に感染を起こしたことによるもので、BCGワクチンそのものとは余り関係ありません。
このようにBCG接種から数日以内ではれてきた場合を偽コッホ現象(偽コッホ反応)といい、清潔にしてあまりさわらずにしておけば数日で普通の赤さに戻ります。

3~10日ぐらいで強くはれて”うみ”が出てきた場合は、コッホ現象(コッホ反応)を疑います。

これら二つについては、下のBCGワクチンの副作用についての項を参考にしてみてください。

4.BCGワクチンの副反応・副作用は?

副作用

BCG接種後、1%ほどの赤ちゃんでは腋窩リンパ節(わきの下)やその他のリンパ節が腫れることがあります。
2cm程度の大きさのものまでは、ほっておけば自然に消失しますので心配は要りません。
3cmを越えてきたり、リンパ節が膿んできたりしたら病院に相談してみましょう。

非常にまれですが、皮膚結核様病変(狼瘡、腺病性苔癬)・穴フィラキシー様全身播種性BCG感染症・骨炎(骨髄炎、骨膜炎)・骨髄炎・骨膜炎などを引き起こすこともあります。

免疫力が下がっていたり、先天性免疫不全症候群の赤ちゃんでは上記のような重い感染症を引き起こしてしまう可能性が高いので、BCGを接種することはできません。

コッホ現象(コッホ反応)

コッホ現象

コッホ現象


接種後受けたところの針跡が3~10日以内にたいへん赤くはれてうんできたら、コッホ現象の可能性があります。
(接種後1ヶ月ごろに写真のような状態になるのは正常ですので、心配いりません。)
コッホ現象が起こったとしても、その針の跡のはれや膿は普通はすぐに治るので、赤ちゃんの皮ふのこと自体は心配しなくても大丈夫です。

問題になるのは、コッホ現象はすでに結核にかかったことのある赤ちゃんにBCGワクチンを打ったときに起こる、ということです。
コッホ現象は赤ちゃんが既に結核感染を経験したことがある(結核に感染したからといって、発病するとは限らないために、知らないうちに感染していることが多いです。)ために、体が結核に対して警戒態勢に入っていて、すぐにBCGワクチンの中に入っている結核菌をやっつけようとするために起こります。
すなわち、コッホ現象が起こったということは、予防接種の時までに赤ちゃんが結核にかかったことがある・・・ということです。(もちろん100%ではありません。)

予防接種前に結核に感染していると、症状が出ていなくても赤ちゃんの体の中に結核菌がいついてしまっていることがあります。
また、気づかないうちにお母さんやお父さんが結核にかかっていて、発病はしていないものの結核菌のキャリアー(体の中に結核菌が居ついてしまっていること)になっていることもあります。
コッホ現象を疑った時には小児科のお医者さんのところへ連れて行って、本当にコッホ現象かどうかを確認してもらいましょう。

なお、お母さんやお父さん、身近な人がこれまでに結核にかかったことがある場合は、現在症状が出ていないとしても結核菌が体の中で生きている場合があります。
この場合では赤ちゃんに感染してしまうことがあるため、早めにBCGワクチンを接種する(生後3ヶ月~)ことがあります。
一度小児科の先生か出産した病院で相談してみましょう。

偽コッホ現象(偽コッホ反応)

BCGワクチンを受けた直後(当日~2日後)に、針を刺した跡がすぐに腫れたり赤くなってくることがあります。
これを偽コッホ現象といい、見た目がコッホ現象に似ていることから名づけられました。

偽コッホ現象は針を刺したことによる刺激や針の跡に感染を起こしたことによるもので、特に心配はいりません。
これは「コケて傷口にバイキンが入った」などと同じことですので、傷口を清潔にしておけば大丈夫です。

偽コッホ現象が治ったら、普通にBCGワクチンを接種後の経過(接種後1ヶ月に向けて段々と赤くなる)をたどります。

5.BCGワクチンで免疫がつかないときは?

BCGの予防接種をした・・・でも針の跡がすぐに消えてしまった・・・・。
針の跡がすぐ治るというのは良いことのようですが、
BCGワクチンのはんこ注射をした後に赤くならずにすぐ治ってしまった場合は、きちんと結核の免疫が付いていない場合があります
希望があれば、ツベルクリン反応で免疫がついているかどうかを確認したり、BCGの打ちなおしをやってくれるところもありますが、その場合は有料になります。
普通ではすぐに打ち直しは行わず、小学校1年生の時にBCGを打ち直すことになります。

6.BCGワクチンのコラム

BCGワクチンの効果は?

BCGワクチンは結核に対する免疫をつくる効果が唯一認められているワクチンです。
100%結核を防ぐことができるというわけではありませんが、BCGを接種しておけば発病率を1/4ほど(25%ほど)に落とし、発症したとしても軽症ですむようになります。

BCGワクチンを接種後、いつから免疫がつくの?

BCGの場合、通常は接種から2~4週間ほどたてば免疫を得られます。
結核が流行してる地域にいく場合などは、予防接種を早めに受けたりすることもできますのでかかりつけの小児科の先生に相談してみましょう。

BCGワクチンの効果はどれぐらい続くの?

BCGワクチンの効果はおよそ約15年と言われています。
乳幼児にBCGワクチンを接種する目的は、赤ちゃんが結核にかかった時に合併する結核性髄膜炎などの大きな病気を防ぐためというのが大きいです。
(歳を取って免疫が下がってくると結核に感染すると重症化することがありますので、ケアが必要になる場合もあります。)

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