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クループ症候群の症状・治療・原因などについて

目次

  1. クループ症候群とは
  2. クループ症候群の症状
  3. クループ症候群の原因
  4. クループ症候群の治療
  5. クループ症候群の注意

1.クループ症候群とは

クループ症候群は冬によく起こる、小児の15%が一度はかかる病気です。
のどの奥にある喉頭(こうとう)・声帯という部位がウイルスや細菌に感染してはれてしまうことによって起こります。
ちなみに、喘息の場合は喉頭のもっと奥の気管支が炎症を起こしているのです。

クループ症候群で傷害される喉頭・声帯

この喉頭や声帯が腫れることや感染そのものによって、喉頭の内腔がふさがったり声がかすれたりなど様々な症状が起こります。
これらの症状が出るような状態をまとめてクループ症候群と呼んでいます。
(※:ほとんどはウイルス感染が原因ですが、例えばピーナッツアレルギーで喉頭がはれたとしてもこのような症状が出ます。この場合もピーナッツアレルギーが原因のクループ症候群と呼びます。)

クループ症候群は6ヶ月~3歳の赤ちゃん・幼児に多く、大きな子どもではあまり起こりません。
3歳ぐらいまでの幼児では喉頭がまだ細いため、喉頭が腫れたことによる影響が大きいのです。
一方、生まれてすぐの赤ちゃん(~6ヶ月の赤ちゃん)ではまだお母さんからもらった免疫力を持っているためウイルスや細菌に感染しにくいので、クループ症候群にもなりにくいのです。

※クループ症候群は急性喉頭蓋炎と鑑別が必要な場合があります。
急性喉頭蓋炎は2歳~6歳ぐらいの小児に多く、気管の入り口の”ふた”をしている喉頭蓋というところが腫れる病気です。
詳しくは急性喉頭蓋炎のページをご覧下さい。

2.クループ症候群の症状

クループ症候群ウィルスや細菌の感染が原因ですので、はまず風邪のような症状から始まります
しばらくの間軽い風邪のような症状が続いた後、喉頭が炎症を起こすことで空気の通り道がせまくなり突然の呼吸困難と吸気性喘鳴(息を吸い込むときにヒューヒュー・ゼイゼイと音がします)が起こります
小児喘息・気管支喘息の場合は、息をはくときに喘鳴が起こります!

クループ症候群で特徴的とされる、犬吠様咳嗽(けんばいようがいそう)も喉頭のハレが原因です。
犬のほえるような咳ということで、ケンケンいう感じの咳、もしくはオットセイの鳴くような感じの咳が出ます。
この咳は非常に特徴的な咳ですので、初めて聞いても普段と違うことが分かると思います。
読んでいてもあまりイメージがわきにくいとは思いますが、普段と違う咳をしているな?と思ったら注意しましょう。

喉頭には声帯(※声を出す時には声帯をふるわせて声を出す。)があるので、
炎症が声帯まで広がればうまく声を出せなくなり、かすれ声を出すようになります(嗄声)

また、呼吸困難にともなって赤ちゃんがチアノーゼ(酸素不足)を起こして苦しそうにしたり、
力を入れて呼吸することで陥没呼吸(呼吸のたびに鎖骨の上側や肋骨の間がへこむ)が起こる場合もあります。
ただし、完全に気道がふさがってしまうことはまれなため、呼吸困難や陥没呼吸があまりに強い場合は急性喉頭蓋炎など他の病気ではないかと考えます。

クループ症候群は冬になりやすく、夜間に悪化する傾向があります。

クループ症候群のよくある症状

  • 犬のほえるような咳(犬吠様咳嗽:けんばいようがいそう)
  • 息を吸うときの喘鳴(吸気性喘鳴)
  • かすれ声(嗄声:させい)
  • 乾いた咳(乾性咳嗽:かんせいがいそう)
  • 夜に悪化しやすい

3.クループ症候群の原因

クループ症候群のよくある原因

  • パラインフルエンザウイルスなどのウイルス感染
  • インフルエンザ桿菌などの細菌感染
  • 喉頭のアレルギーなどによるはれ、浮腫

クループ症候群の80%は「パラインフルエンザウイルス」によるもので、
ウイルスとしては他にRSウイルス・アデノウイルス・インフルエンザウイルス
細菌としてはインフルエンザ桿菌・ジフテリア菌・黄色ブドウ球菌・肺炎球菌・モラクセラカタラーリスなどが原因となります。

昔はジフテリアが原因のクループ症候群が多かったのですが、現在の日本ではDPTワクチンとしてジフテリア(Diphtheria)のワクチンを全員が受けているため、ジフテリアが原因のクループ症候群はめったに見られません。

細菌性のクループはまれですが、いったん細菌性のクループ症候群になるとウイルス性のものよりも重症化しやすい傾向にあります。

アレルギー体質の赤ちゃんや子どもの場合ではウイルスや細菌の感染を起こした際にのどが腫れやすいため、クループ症候群を起こしやすい傾向にあります。
あらかじめ慌てないように準備をしておきましょう。

4.クループ症候群の治療

クループ症候群の治療は、喉頭のはれを引かせることを目的とします。
ほとんどの場合はウイルス性であるため、細菌性であると特別に判断した場合以外では抗生物質は使用しません(抗生物質はウイルスには効きません!)。

初めてクループ症候群にかかった場合は、まず病院に連れて行きましょう。
安静にしていれば治ることもありますが、それを最初に判断してしまうのは危険です(良く似た疾患で命に関わるものもあります)。
病院では一般に、

  • ステロイドの内服・注射
  • アドレナリン(エピネフリン)の吸引(ボスミンネフライザー)

を行います。

頻繁にクループを起こすような場合では病院からステロイドキャンディーやエピネフリンの吸入器を処方されることもあります。
その場合でも、自宅などで使用して症状が改善しなければ病院に行くようにしましょう。

自宅での対処としては、

  • 赤ちゃん・子どもを興奮したり泣かせない(はれが悪化します)
  • 座らせて呼吸をしやすい体性にしてやる

などです。
安静にしても症状が良くならなければためらわずに薬を使うべきです。

クループ症候群の原因の一つであるインフルエンザ桿菌b型にはワクチンがあります。
絶対に受けなければいけない予防接種ではありませんが、
インフルエンザ桿菌b型は他にも髄膜炎の原因となったりしますので、受けておくことをおすすめします。

5.クループ症候群の注意

昔から、クループ症候群には加湿や蒸気を吸う治療法が言われてきました。
これらの治療法は研究の結果、あまり効果が無いということが証明されています。

これらの治療法を試すことで悪化するということはありませんが、
こだわりすぎる余り他の治療が遅くなったり病院に行くことが遅れたりするのは良くありません。

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